共済金のお支払い等の適正化に向けた取組み状況について

2009年4月30日

JA共済では、組合員・利用者の皆さまの信頼の向上に努め、最良の「安心」と「満足」を提供するため様々な取組みを行っております。

このたび、平成20年10月から21年3月末までに実施した取組みについて、下記のとおりご報告いたします。

JA共済は、今後も共済金支払の適正化に向けて、組合員・利用者の皆さまの利便性の向上および契約者保護の一層の徹底をはかり、適切な情報提供や契約の保全業務態勢の充実、共済約款の一層の平明化など、より組合員・利用者の皆さまの視点に立った取り組みを通じて信頼回復に努めてまいります。

経営管理(ガバナンス)態勢の整備

1.共済金支払管理委員会の開催

JA共済連では、担当役員が共済金支払の適正化にかかる運営状況を常に管理できるよう設置された「共済金支払管理委員会」を毎月開催し(計6回)、共済金支払後の検証結果や共済金審査会の審査結果等について審議し、必要な改善指示を行いました。【20年10月~21年3月】

2.共済金審査会の開催

JA共済連では、共済金をお支払いできないと判断されたご請求事案に対して、医師、弁護士が専門的な見地から審査することで支払いの適切性を確保するよう設置された「共済金審査会」を毎月開催しました(計6回)。審査会では生命共済61件、自動車共済9件の事案内容に対する判断の妥当性を審査し、全事案において適切であったことを確認しました。【20年10月~21年3月】

3.内部監査態勢の強化

  • JA共済連では、内部監査役により各都道府県本部の業務部、自動車損害調査部が行う業務点検の実施状況を検証し、必要な改善指摘を行いました。【20年10月~21年3月】
  • JA共済連では、生命総合共済、建物更生共済、自動車共済ごとに、事案対応状況にかかる適切性について毎月20件のサンプリングにより検証し、必要な改善指摘を行いました。【20年10月~21年3月】

組合員・利用者の皆さまへの説明態勢の整備

1.ご契約者さまへの情報提供・注意喚起の充実

  • 19年4月以降取り組んでいる、「サンキュー訪問活動」などによって組合員・利用者さまのお宅に伺った際に、共済金のご請求忘れがないか確認・説明をさせていただいております。【20年10月~21年3月】
  • ご契約者さまから共済金をもれなくご請求いただくため、「安心パンフレット」(自動車共済)に『ご自身の保障』と『ご契約のお車の保障』にかかる共済金お支払いまでの流れを掲載しました。【20年10月】
  • ご加入時にお配りする「ご契約のしおり」に、共済金請求に関する注意事項として、ご請求漏れを未然に防止するための確認項目を掲載しました。【21年4月】
  • フォルダー登録をいただいているご契約者さまへ毎年お送りしている「フォルダー契約案内書」に同封された冊子に、共済金のご請求漏れが生じやすい事例を掲載しました。【21年4月】

2.共済金等をお支払いできない場合の診断書取得費用相当額の取扱い(生命共済)

ご請求いただいたにもかかわらず、共済金のお支払対象外となった場合には、ご請求者に「診断書取得費用相当額」をお支払いしております。(所定の要件を満たす必要があります)【20年11月】

わかりやすい仕組みの提供

1.仕組開発管理会議の開催

JA共済連では、仕組開発(注記:保険会社でいうところの商品開発にあたります)部門、引受・支払部門およびシステム部門等の担当役員・部長をメンバーとした「仕組開発管理会議」を毎月開催し(計6回)、仕組開発段階から共済金支払適正化に向けた取組みを行いました。【20年10月~21年3月】

2.共済約款の平明化の検討

平成20年6月に公布された保険法の施行に向けた共済約款の変更に併せて、ご契約内容をわかりやすく理解していただき、共済金支払の適正化につなげられるようにするため、さらなる共済約款の平明化に取り組んでおります。【20年10月~21年3月】

3.仕組みの見直し

組合員・利用者の皆さまにとって「わかりやすい仕組み」とするために次の取組みを行いました。

  • 自動車共済の仕組改訂において、搭乗者傷害特約の日数払方式を廃止し、部位・症状別払方式に一本化をはかりました。また、被害者の方へのお見舞費用としてお支払いする臨時費用共済金について、必要な保障の見直しを行いました。【20年10月】
  • 生命共済の仕組改訂において、定額定期生命共済、三大疾病前払付終身共済等を廃止することにより仕組みの簡素化をはかりました。【21年4月】

共済金支払管理態勢の整備

1.共済金支払にかかる事務処理手順やシステムチェック機能の強化

  • 共済金の全部または一部について、お支払いできないと判断した担当者とは異なる査定担当者が、その判断の妥当性について、チェックシートを活用して確認する複数チェックを継続的に実施しております。【20年10月~21年3月】
  • 建物更生共済等について、システムチェック機能の強化をはかり、必要な情報等の見落としや入力内容誤りの可能性が想定されるケースについては注意喚起メッセージを出力して、お支払いすべき共済金を漏れなくお支払いできるよう改善いたしました。【21年4月】

2.共済金支払後の点検・検証の実施

  • JA共済連の各都道府県本部において、共済金の支払可否判断の適切性について毎月点検を実施(月次業務点検)し、共済金支払が必要と確認された場合には速やかに支払処理が行われる態勢を整備しております。【20年10月~21年3月】
  • さらに、JA共済連の全国本部による実地調査・検証を実施し、適正な支払処理が行われる態勢を整備しております。【20年11月~21年3月】

3.共済金支払にかかる研修の強化

支払査定担当者向け研修会を開催し、支払漏れの未然防止にかかる査定上の留意事項について徹底をはかりました。【20年11月~12月】

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