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日本全域における地震リスクを証券化 キャットボンド(Kibou Ltd. 額面3億ドル)を発行

平成24年2月15日

 JA共済連(全国共済農業協同組合連合会・代表理事理事長 横井義則)は、建物・家財の長期保障を行う建物更生共済の自然災害リスクに関し、地震による日本国内で発生した損害を対象にした証券化を実施しました。
 JA共済の地震リスクの証券化(キャットボンドの発行)については、過去2度(注記1)の実績があります。
 今回のキャットボンド(Kibou(キボウ)Ltd.)(注記2)は、東日本大震災により発行金額3億ドル(約240億円)全額の回収となったキャットボンド「Muteki」と同様、キャットボンドから回収した資金を建物更生共済の共済金支払財源の一部として充当することを可能とすることで本会が自ら積み立てている異常危険準備金や海外再保険等と合わせて巨大災害に対して万全の備えを図ることを目的に実施しました。

(注記1) 第1回目:債券名「Phoenix (フェニックス)Ltd.」(発行時期:平成15年6月<5年満期>/発行総額:4億7000万ドル)
第2回目:債券名「Muteki(ムテキ)Ltd.」(発行時期:平成20年5月<3年満期>/発行総額:3億ドル)
(注記2) 債券名の「Kibou(キボウ)Ltd.」は、今後将来にわたり今回発行したキャットボンドが回収されるような地震が起こることがないようにとの願いを込めて命名しました。

1.取引の概要

 今回の取引は、本会がハノーバー再保険会社(本社:ドイツ、スタンダード・アンド・プアーズにおける同社格付:AA- )と再保険契約を締結して建物更生共済の地震リスクを同社に移転し、JA共済の地震リスクを証券化するためにケイマン諸島に設立された特別目的会社のKibou Ltd.が、投資家に対して本会の地震リスクを裏づけとした米ドル建て債券(3年満期、額面3億米ドル)を発行し、将来の巨大地震発生に備えた資金を調達します。

 投資家は利回りを受け取ることができる一方で、地震で計測された地震動における地表最大加速度に基づいて算出された指数があらかじめ定めたレベルを超える地震が発生した場合には、償還予定元本の一部または全部を減額されるという発行条件が設定されています。
 本会は、あらかじめ定めたレベルを超える地震が発生した場合には、債券発行により調達した資金をハノーバー再保険会社から再保険金として回収し、共済契約者へ支払う共済金に充当することができる仕組みとしています。
 今回の取引にあたっては、債券の組成および販売をGCセキュリティーズ(MMCセキュリティーズ・コーポの一部門で、ガイ カーペンター・アンド・カンパニーLLCの子会社、本社:アメリカ)が、地震リスクの評価をAIRワールドワイド社(本社:アメリカ)がそれぞれ行いました。

2.発行債券の概要

発行体

Kibou Ltd.

発行金額

3億米ドル(約240億円,1米ドル=80円にて換算)

満期

2015年2月(期間3年)

格付

BB+(スタンダード・アンド・プアーズ)

利回り

5.25%+MMF(マネー・マーケット・ファンド)利回り

3.証券化実施の目的と背景

 本会では、建物更生共済を中心とした共済契約の引受けを通じ、地震や台風などの自然災害に対する保障を共済契約者に提供していますが、大規模自然災害が発生しても経営の健全性を損なうことなく共済契約者の負託にこたえられるように、海外の保険会社と再保険契約を締結し、保有する自然災害リスクの移転を図る海外再保険を実施しております。
 また、東日本大震災に伴う共済金のお支払いに関しては、建物更生共済の共済金支払財源の一部として海外再保険による回収金を充当しておりますが、前回(平成20年5月)発行したキャットボンドMuteki Ltd.についても同震災が世界で初めて元本全額回収事由に該当し、発行金額3億米ドル(約240億円)全額を回収し、建物更生共済の共済金支払財源の一部として充当しました。
 本会では、安定的な自然災害リスク移転のポートフォリオを構築するために、海外再保険の多様化を検討・実施してきており、今回の証券化もこの一端を担うものとして実施しました。