農家組合員の営農・生活と「協同」の意義
農家は農業生産を行うことで、生活の基盤を築いています。農業生産を進めていくためには、肥料や農薬、飼料、ビニールハウス等の生産資材を購入したり、畜舎などを建設したりしなければなりません。もしそのための資金が足りない場合には、資金を借りて設備を整えることになります。
また、生産した農畜産物を販売して生活資金に充てる一方、再生産の準備をしなければなりません。
さらに生活していくためには、生活用品等の生活資材を購入したり、将来に備えての貯蓄や、万一の場合に備えての生活保障も必要になります。
このように、農家は農業生産を行い、生活していくためにいろいろな活動をしていますが、農家みんなが一緒に、協同して事業や活動をすることで、ひとりひとりの活動では得られない充実した経済的・文化的な利益を得ることができます。
ひとりひとりでは、ロットが小さい等の理由により高い価格で生産資材を買わざるを得なかったり、農畜産物を売る場合に安く買われたりすることもあります。しかし、農家みんなが協同して買う量をまとめれば、流通経費が少なく済み、適正な価格で買うこともできます。また、農畜産物も量をまとめれば、市場で有利な価格で売ることができます。
みんなが資金を出し合うことで、必要な資金を相互に融通し合うこともできます。